「立ち止まれ」


時差ボケという現象は一説によると、そもそも生理的にヒトという動物の感知能力を超えたスピードで移動をしてしまう事への防御反応であるらしい。
どんなに遠い距離の移動であっても歩いていく分には時差ボケは起きない。体内時計がついていけない、ということが睡眠のペースや集中力に影響することは実感としてよくわかることだ。人間以外の生物には有り得ない、即ちこんなに長い距離の短時間移動を繰り返す事など動物たちには出来ないのだ。

 

歩いているヒトにとって立ち止まるという行為は休憩でもあり、ある種の集中を呼び起こす時間でもある。何か面白いこと、あるいは意味不明の事物に出会うと、ヒトは歩みを止めて見入ったり聞き入ったり、あるいは理解をしようと頭を回転させる。会話が生まれることもある。外国にいればその会話は成就しない場合すら有り、求められる集中力は半端無いものだ。

 

略奪や戦闘、それこそ地雷の埋まっているような道ではなく、ほぼ安全な環境下、自分のペースで未知の街を歩くことはとても楽しく刺激的である。望めるのであれば同じ道を朝昼夜、違った光線の中で歩くのはその土地のリズムやハーモニーを知る最大のレッスンとみなして間違いがない。

 

健康のために歩く、というイメージは世間一般には根強いけれども、それだけでは勿体ないと思ってしまう。
何かのために、ではなく歩いている時間そのものを楽しめるようでありたい。
例えば水の都・大阪にあるこの橋、午前中に見た時は単なる石の橋だったがこの時間帯にはさながら異界への躙り口のように光り輝いているではないか。

(Photo And Text By Akira Inoue)

≪From Akira Inoue≫
OSTINATOD.S.D TrioParachuteArrange Island Show連歌 鳥の歌 2016

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