「夏至」


昼の時間と夜の時間の長さを実感するような生活は今やなかなか難しい。夜は明るいし、昼は室内にいる事も多くて窓が少ない場所にいたら天候さえ感じ取り難かったりする。例えば耕作をしていたら定点観測のように日々移り変わる太陽の表情を身体で受け取るのだろうけれども、録音スタジオはたいていはビルの中にあるので限りなく鈍感な生活をしているのだ。でも、限られた時間、散歩の時などにかろうじて関知するのは「影」の存在感。木陰、建物の影に入った途端、空気がひやりとするあの心地好い感触が次第次第に切実になってくるのがこの頃。

 

しかし、改めて思うのは日本語の複雑さ。何で同じ至という文字なのに夏は「げし」冬は「とうじ」と読むのだろう。夏至の至は英語でもsolsiticeという単語が当てられており、極点とか最高点とか訳される言葉なのだが、夏でも冬でも同じ意味のはず。でも、「げじ」ではあんまり暑苦しすぎるし「とうし」では命の危険を感じるし、、、「げし」のしは少し影の優しさを感じられるからこの響きは当然の空気感なのかもしれない。

(Photo And Text By Akira Inoue)

≪From Akira Inoue≫
D.S.D TrioParachute楽創會2016Arrange Island Show連歌 鳥の歌 2016

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2017年秋の井上鑑情報第一段がリリースされました。

8/30、ユニバーサル・ミュージックから井上鑑・アーティストデビューからの初期5作品が再発されます。そして、9月の新作アルバム「OSTINATO」の発表記念+ビートルズの名曲「When I’m Sixty-Four」にちなんで命名された超スペシャルライブの情報が公開されました。