「表と裏」


それを表と裏と呼ぶのならば、おそらく誰にでもある表と裏。それを嘘と真とみるのか、清と濁とみなすのか、はたまた聖と邪と解釈するのか、簡単に答えられる人は居ないはず。表と裏という言い方にはむしろ裏側に本質があるという諦観が滲み出て見えるものだ。
先日、天声人語に杉良太郎氏の名言が載っていた。曰く、彼が被災地で炊き出しのカレーを準備していると、あるレポーターが辛辣な質問をしたそうだ。「それって売名ですか?」よくある話で一時だけ目立って善意の役を演ずるが直ぐに霧散してしまう、そんなイメージでの投げかけなのだろう。すると杉様は「はい、売名です!あなたも売名したら?みんな助かりますよ。」と答えたのだそうだ。
この話の主人公売名くんは表?それとも裏?、、、、結局のところどちらでもあり、どちらでもないのだろう。表と裏は有る無しではなく、距離感がどの程度なのか、とか見た目の色がどれくらい違うのか、、、というような代物なのだ。だって、表と裏が同じという状態には厚みや奥行きが全く無いことになってしまうのだから。
 
3月11日、塩竈でのイベントでは客席が演奏スペースを囲んで円弧を描いていた。参加者みんなと演者が等しく近づけるように、お客さん同士も眼が合うように、とこのセッテイングを考えたのは現地での制作を担う若いボランティアだったそうだ。
 
(Text and Photo By Akira Inoue)

 


≪From Akira Inoue≫
OSTINATOD.S.D TrioParachuteArrange Island Show連歌 鳥の歌 2016

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神戸・木國堂は注文設計の家具屋さんだけあって、スペースには素敵なテーブルと椅子が並び、落ち着いた音環境の世界でした。