その声はいつもAdagio
ひとびとはその言葉が開く扉の大きさを知っていた
その筆が描く景色はモノクロームのようで
実は全ての色彩を包括していた
受け取った学びの時間は
溺れるほどに芳醇で
指し示された道は
未だLong and winding
最初の一歩から最後の後ろ姿まで
紫煙と共に
思案と共に
三味と共に
詩句と共に
井上 鑑